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[買換え急がないとダメ?] エアコン2027年問題とは?

2026年06月11日

※ この記事は、2026年5月時点の情報をもとに作成しています。
  今後、メーカーの機種変更や販売方針によって内容が変わる可能性があります。

みなさんは、「エアコン2027年問題」という言葉を聞いたことがありますか?

最近、SNSやYouTubeなどでも、

「2027年から安いエアコンが買えなくなる」
「今のうちに買い替えないと損をする」
「基準を満たさないエアコンは販売禁止になる」

といった情報を見かけるようになりました。

たしかに、2027年度から家庭用エアコンの省エネ基準が強化されるため、
現在販売されている一部の低価格帯モデルは、
今後そのままの性能では、販売停止もしくは販売されにくくなる可能性が高いです。

ただし、
「すべてのエアコンが急に買えなくなる」わけではありません。

今回は、既築住宅にお住まいの方や、エアコンの買換えを検討している方向けに、
「エアコン2027年問題」について、住宅プランナー佐藤が、できるだけわかりやすく解説します。

 

< エアコン2027年問題 リスト >

 

 

 

◆ 2027年4月からエアコンの何が変わるの?

 

2027年度から、家庭用エアコンの省エネ基準が強化されます。

これは、「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」に基づく、
トップランナー制度による見直しです。

トップランナー制度とは、簡単にいうと、
現在販売されている省エネ性能の高い製品を基準にして、
将来的にメーカー全体の省エネ性能を底上げしていく制度です。

ここで誤解しやすいポイントがあります。

  • 「全機種が100%基準達成しないと販売禁止」
    ではなく、
  • 「メーカー全体の出荷平均で基準達成を求める」

という制度であることです。

 

「2027年以降、すべての機種が省エネ基準100%を達成しないと販売禁止になる」

という意味ではありません。

正しくは、

「メーカー全体の出荷平均で、省エネ基準100%の達成を求める制度」です。

つまり、1台1台のエアコンを見て、
基準未達だからすぐ販売禁止、という単純な制度ではありません。

ただし、メーカーとしては省エネ基準を達成するために、
省エネ性能の低い低価格帯モデルを減らしたり、
販売終了したり、後継機種へ切り替えたりする可能性があります。

そのため、現在の最安価格帯のエアコンは、駆け込みが殺到した場合、
2026年夏以降、入手しにくくなる可能性があると言われています。


もし、ルームエアコン製造各社が2027年4月から最安モデルを販売しない、
もしくは、極端に販売台数が減ってしまうと、
冷房だけ使いたい方は、来年から1台10万前後エアコン購入費用が上がる見込みです。

購入者にとっては、エアコンの本体価格が高くなるのは嫌な話ですが、
その分、省エネルギー性に優れていますので、月々の電気代は安くなります。
購入をあせる必要がない場合もあります。

◆ つまり、「エアコン2027年問題」の何が問題なの?

 

お客様にとって一番大きい影響は、
「低価格帯のエアコンが、今後販売中止になる可能性が高い」という点です。

特に、

・子ども部屋
・寝室
・普段あまり使わない部屋
・冷房だけ使いたい部屋
・賃貸アパートの交換用エアコン

などでは、これまで比較的安価なスタンダードモデルを選ぶことが多かったと思います。

ところが、2027年度以降、
メーカー各社が低価格帯モデルの販売を縮小した場合、
これまでより本体価格が高いモデルを選ばざるを得なくなる可能性があります。

冷房だけ使いたい方にとっては、
「そこまで高性能な機能はいらないのに、本体価格が上がってしまう」
という悩みが出てくる可能性が高いです。

一方で、省エネ性能が高いエアコンは、
購入時の本体価格は高くなりやすいものの、
月々の電気代を抑えやすいというメリットもあります。

そのため、すべての人が急いで買い替える必要があるわけではありません。

 

◆ よくある「エアコン2027年問題」の誤解

 

SNSやYouTubeなどでは、少し極端な表現を見かけることがあります。

たとえば、

「2027年以降、安いエアコンは違法になる」
「省エネ基準未達のエアコンは全部売れなくなる」
「今すぐ買わないと大変なことになる」

といった内容です。

しかし、これは少し話を盛っているケースがあります。

今回の制度は、基本的にエアコンメーカー向けの基準です。

そのため、

・今使っているエアコンをそのまま使っても問題ない
・2027年になったら家庭のエアコンが使えなくなるわけではない
・すぐに買い替えなければいけない制度ではない

という点は、まず安心していただいてよいです。

ただし、今後は低価格帯モデルの流通量が減ったり、
後継機種の価格が上がったりすることは、間違いないかと思われます。

 

◆ なぜエアコンの省エネ基準が強化されるの?

 

省エネ基準が強化される背景には、地球温暖化対策やエネルギー消費量の削減があります。

2026年も、山形県内で5月中旬から30℃を超える日がありました。

また、ここ数年は桜の開花時期が早くなったり、
夏の暑さが長引いたりと、気候の変化を体感している方も多いのではないでしょうか?

エアコンは、夏の冷房だけでなく、冬の暖房もエアコンだけの家が増えています。

そのため、家庭で使うエネルギーを減らすうえで、
エアコンの省エネ性能はとても重要になっています。

購入者にとっては、
「エアコン本体価格が高くなるかもしれない」という点は気になるところですが、
省エネ性能が上がれば、長い目で見て電気代を抑えられる可能性もあります。

 

◆ 今年 最安モデルエアコン購入を考えた方がいい対象者は、どんな人?

 

では、どんな方が2026年中にエアコン購入を検討した方がよいのでしょうか?

次のような方は、早めに確認しておくことをおすすめします。

・今のエアコンが設置から10年以上経っている方
・とにかく初期費用を抑えて交換したい方
・暖房は石油ファンヒーターなどを使っており、エアコンは冷房中心の方
・子ども部屋に、いずれ冷房用エアコンを付けたい方
・築年数の古いアパートを所有しているオーナー様
・自動掃除、AI、換気、加湿などの高機能が不要な方

特に、子ども部屋や寝室など、
使用時間がそれほど長くない部屋では、
高性能な上位機種までは必要ないケースもあります。

おそらく2027年以降は最安機種に買い替えたいだけの場合、10万円前後価格が変わってきます。

そのような部屋に、低価格帯のスタンダードモデルを検討している場合は、
なるべく早めに一度見積りを取っておくのが良いかと思います。

◆ メーカー別に見る、入手困難になる可能性があるシリーズとは?

 

ここからは、弊社で取り扱いの多い
三菱ルームエアコンダイキンルームエアコンについて、
2026年夏以降にどれが入手困難になりそうかみてみましょう。

※ここからの内容は、2026年5月時点で公表されている省エネ達成率などをもとにした目安です。
実際の販売継続・終了は、今後のメーカー方針によって変わる可能性があります。

 

◆ 三菱ルームエアコンの場合

<画像参照> 三菱 住宅設備用ルームエアコン総合カタログ2026年2月  p1~3 。
家電量販店モデル シリーズ名を追記


三菱 霧ヶ峰の特徴は、

エアコンが壊れにくく、性能の割に他メーカーと比較して安価なことです。
山形県内の取り扱いが多い人気のエアコンです。

三菱のエアコンは、
家電量販店で販売されているモデルと、
当社のような住宅会社・ビルダーが取り扱う住宅設備モデルで、
シリーズ名が異なります。

同じ三菱霧ヶ峰でも、購入ルートによって名称が変わるため、
少しわかりにくいところです。

 

○三菱ルームエアコンで注意したいシリーズ

 

住宅会社や工務店などが取り扱う [住宅設備モデル] では、
次のシリーズが今後、現行仕様のままでは入手しにくくなる可能性が高いです。

<住宅設備モデル>
・GVシリーズ [最安モデル]
・AXVシリーズ
・BXVシリーズ

家電量販店が取り扱う [家電量販モデル] では、
次のシリーズが今後、現行仕様のままでは入手しにくくなる可能性が高いです。

<家電量販店モデル>
・GEシリーズ [ 三菱 最安モデル ]
・Sシリーズ
・Rシリーズ

これらは比較的価格を抑えたスタンダードモデルです。

特に、子ども部屋や寝室、賃貸住宅用などで採用されることが多いシリーズのため、
「なるべく安く交換したい」という方は、早めに確認しておくとよいと思います。

 

○ 三菱の寒冷地向けエアコン「ズバ暖」

 

ちなみに、三菱【ズバ暖】が寒冷地向けのモデルです。
山形県のように雪が多く、冬の外気温が低くなる地域では、
暖房能力の差が快適性に大きく影響します。
当社では、冬の暖房能力が強化された【ズバ暖】を推奨するケースが多いです。

スゴ暖の商品の中にも、今のままでは省エネ達成率100%未達のものがあります。
来年以降も現状の能力のまま販売されるのか、わからないタイプがあるので注意が必要です。

特にLDKなど、長時間過ごす場所では、
単に本体価格だけでなく、冬の暖房能力や電気代も含めて考えることが大切です。

冷房能力だけを考えてエアコンを設置する場合は、
山形県内であっても一般地モデルを採用するのは悪くありません。

 

 

◆ ダイキン ルームエアコンの場合

<画像参照>ダイキン ルームエアコンカタログ 2026年4月発行 p3~5

ダイキンは、世界的にも有名な空調専門メーカーです。

ダイキンのエアコンは、空調メーカーならではの技術力があり、
住宅用エアコンでも人気があります。

代表的な特徴としては、

・「うるさらX」では加湿機能を備えている
 (ただし、うるさらXは寒冷地仕様がないため、比較的暖かいエリアの山形市や酒田市などなら検討の余地あり)
・45℃の高温時の運転にも配慮された室外機設計
・寒冷地向けには「スゴ暖」シリーズがある

といった点があります。

ただし、うるさらXについては、
加湿機能を備えた高性能モデルではありますが、
寒冷地仕様ではありません。

そのため、山形県内で冬の暖房までしっかり使いたい場合は、
設置場所や使用目的に合わせて慎重に選ぶ必要があります。

 

○ ダイキンで注意したいエアコン低価格帯シリーズ

 

ダイキンの2026年夏以降に入手困難になる可能性が高いモデルは下記になります。

・Eシリーズ [ ダイキン 最安モデル ]
CXシリーズ

冷房中心で使いたい部屋や、
賃貸住宅用の交換機種として検討されることも多いシリーズです。

そのため、
「高機能はいらないので、できるだけ安く交換したい」
という方は、2026年中に確認しておくと安心です。

 

○ ダイキンの寒冷地向けエアコン「スゴ暖」

 

ダイキンの寒冷地仕様のエアコンは、【スゴ暖】の名称になります。
弊社では冬の暖房能力が強化された【スゴ暖】を推奨するケースが多いです。

スゴ暖の商品でも、今のままでは省エネ達成率100%未達のものがあります。
来年以降も現状の能力のまま販売されるのか、わからないタイプがあるので注意が必要です。

 

◆ 逆に、2026年に購入を急がなくてもいい人は?

 

ここまで読むと、「早く買い替えた方がいいのかな?」
と不安になる方もいるかもしれません。

しかし、次のような方は、
無理に2026年中に買い替える必要はないと思います。

・今のエアコンがまだ10年以内の方
・電気代を重視して、省エネ性能の高い機種を選びたい方
・LDKなどで毎日長時間エアコンを使う方
・多少本体価格が高くても、快適性や省エネ性を優先したい方
・新築や高断熱住宅で、空調計画込みで機種選定したい方

特に、LDKなど長時間使う場所では、
本体価格の安さだけで選ぶと、
結果的に電気代が高くなってしまうこともあります。

また、断熱性能の高い住宅では、一般的な「帖数表示」だけでエアコンを選ぶと、
能力が大きすぎる場合もあります。

当社のように、断熱等級6以上や気密性能を重視した住宅では、
建物性能、日射、間取り、吹抜けの有無、暖房計画などを踏まえて、
エアコンを選ぶことが大切です。

エアコンは、単に「何帖用か」だけで決めるものではありません。

家の性能や暮らし方に合った機種を選ぶことで、
快適性も日々の電気代も変わってきます。

 

 

◆ まとめ|買換え予定がある人は、早めの確認がオススメ!

 

今回は、奥が深い「エアコン2027年問題」の話でした。
なるべく詳しくわかりやすいように記事を書いてみたところ、
6,000字を超える大長編になってしまいました。。

2027年度から省エネ基準が強化されることで、
現在の低価格帯モデルが販売終了になったり、
流通量が減少し、取り付けたい時期に入手できない可能性があります。

2026年5月の時点で、すでにエアコン買換えの駆け込み需要ははじまっています。

2026年夏本番の時期になってからでは、
三菱のGVシリーズやダイキンのEシリーズなど、
エアコン本体の品切れ、長期の取付待ちの状態になる可能性もあります。

また、エアコン設置するときに必要な副資材も品薄・入手困難になっているものがすでにあります。

夏本番になってから故障してしまうと、
希望する機種が品切れになっていたり、
工事日程がかなり先になってしまったりする可能性もありますので、注意が必要です。

まずは、ご自宅のエアコンについて、

・メーカー
・型番
・製造年
・設置年数 (使用して何年経ったか)
・冷房だけ使っているのか

・暖房にも使っているのか

を確認・把握してみてください。

エアコンは、必要に迫られている時期に壊れると本当に困ります。

「まだ動いているから大丈夫」と思っていても、
10年以上経っている場合は、早めに買換えの計画をしておくと安心です。


夏本番前に、試運転(慣らし運転)がエアコンを長持ちさせる秘訣のようです。

試運転は、最低設定温度(16〜18℃)で冷房運転を最大でスタートし、約30〜40分間動かします。
その際、
・冷風がしっかり出るか
・異臭・異音・水漏れがないか
・室外機がまわっているかを確認してください。


また、エアコンは、住宅性能や気密性能によっても左右されるため、
機器モデルの選定がなかなか難しい設備です。

住宅設計・施工をしている人が、必ずしもルームエアコンに詳しいかというと、
そうでもないパターンもあります。

エアコンの選定などにお困りの方・不安のある方は、サトー住販にお気軽にご相談ください。

今回のコラム記事が、
エアコン買換えを検討するきっかけになりましたら幸いです。

 

 

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コラム記事作成:株式会社サトー住販 佐藤桂(一級建築士・宅建士)

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